デスクワーク疲れを取る簡単ストレッチ
長時間にわたるデスクワークは、首、肩、背中、腰、そして目に大きな負担をかけます。オフィスや自宅の椅子に座ったまま、あるいは立ち上がって1〜2分でできる簡単なリフレッシュストレッチをご紹介します。
これらのストレッチは、血行を促進し、凝り固まった筋肉をゆるめるのに非常に効果的です。
ステップ1:首・肩のガチガチをほぐすストレッチ
前かがみになりがちなデスクワークで、最も凝りやすい部位です。血流を改善して頭痛や眼精疲労も和らげます。
① 肩甲骨「ぐるぐる」回し(座ったまま)
姿勢: 椅子に浅く座り、背筋を軽く伸ばします。
動作:
両手の指先を軽く肩に置きます。
肘で大きな円を描くように、前から後ろへゆっくりと肩を回します。(5回)
次に、後ろから前へゆっくりと回します。(5回)
ポイント: 肩甲骨が背骨から「剥がれる」ような感覚を意識して、大きく動かしましょう。
② 首の側面をじっくり伸ばす(座ったまま)
姿勢: 椅子に深く座り、背筋を伸ばします。
動作:
右手を頭の左側に添え、息を吐きながら、頭をゆっくりと右側に倒します。
このとき、左側の肩が上がらないよう、左手は椅子の座面や脚をつかみ、肩を下に引き下げると、より伸びが深まります。
首の左側が伸びているのを意識しながら、20秒間キープ。
ゆっくりと元の位置に戻し、反対側も同様に行います。
ポイント: 勢いをつけず、首の筋肉を傷めないよう優しく行いましょう。
ステップ2:腰と背中の「固まり」を解消するストレッチ
座りっぱなしで圧迫されている腰と、丸くなりがちな背中を伸ばし、リフレッシュします。
③ 座ったまま「体幹ツイスト」(座ったまま)
姿勢: 椅子に浅く座り、両足を床につけます。背筋を伸ばします。
動作:
息を吸い、吐きながら、上半身をゆっくりと右側にひねります。
右手で椅子の背もたれを、左手で右膝の外側をつかむと、ひねりやすくなります。
顎は肩越しに後ろを見るようにします。
背骨が伸びているのを感じながら、20秒間キープ。
ゆっくりと正面に戻り、反対側も同様に行います。
ポイント: 猫背にならないよう、背筋を天井に向かって伸ばしながらひねることが重要です。
④ 背中を大きく丸める・反らす(座ったまま)
姿勢: 椅子に浅く座ります。
動作:
【丸める(猫のポーズ)】: 両手を太ももに置き、息を吐きながら、おへそを覗き込むように背中全体を丸めます。肩甲骨の間を広げるイメージで、10秒キープ。
【反らす(牛のポーズ)】: 息を吸いながら、胸を天井に向かって張り、肩甲骨を寄せて背中を軽く反らします。
この動作を3〜5回、繰り返します。
ポイント: 背中と腰の動きに意識を集中し、呼吸に合わせて行いましょう。
ステップ3:手首・目の疲れを和らげるストレッチ
タイピングやスマホ操作で酷使される手首と、デジタル画面で疲れた目を休ませます。
⑤ 手首と前腕のストレッチ(立ったまま/座ったまま)
姿勢: 片腕を前にまっすぐ伸ばします。
動作:
伸ばした腕の手のひらを下向きにし、もう一方の手で指先を下に向かって優しく引っ張り、手の甲側の筋肉を伸ばします。(20秒キープ)
次に、手のひらを上向きにし、指先を下に向け、手のひら側を優しく引っ張り、手のひら側の筋肉を伸ばします。(20秒キープ)
反対側の手も同様に行います。
ポイント: 肘はしっかりと伸ばし、痛みがない範囲で心地よく伸ばしましょう。
⑥ 目の休息とピント調整(座ったまま)
目を閉じて温める: 両手のひらをこすり合わせ、温かくなった手のひらで、目を覆い(手のひらで光を遮断する)、10秒間目を休ませます。目の周りの血行が促進されます。
ピント調整: 目を覆っていた手を離し、3秒間デスクの上の近いもの(指先など)を凝視した後、3秒間窓の外の遠くのもの(雲やビルなど)を凝視します。
回数: 遠近のピント調整を5セット繰り返します。
これらの簡単なストレッチを、1時間に一度、デスクを離れることなく取り入れてみてください。こまめなリフレッシュが、デスクワークの生産性と健康維持に繋がります。