夜寝る前に行う全身リラックス体操
寝る前の時間は、一日の緊張や疲れを解放し、深い睡眠へ誘うための大切な準備時間です。これからご紹介する全身リラックス体操は、すべてベッドの上や床に横になった状態でできる、心身を穏やかにするためのストレッチです。
激しい動きは避け、深呼吸に合わせてゆったりと行うことがポイントです。
はじめに:呼吸を整える(1分間)
すべての動作を始める前に、呼吸を整えて心身をリラックスさせます。
仰向けに寝て、体の力を抜き、手のひらを上に向けておきます。
片手を下腹部に置き、鼻からゆっくりと息を吸い込み、お腹が膨らむのを感じます(腹式呼吸)。
口から「はーっ」と長く息を吐き出し、お腹がへこむのを感じます。
これを1分間、心地よいペースで繰り返します。
1. 首・肩の緊張を解きほぐす
デスクワークなどで凝り固まった首と肩甲骨周りを優しくほぐします。
項目 | やり方 |
首のゆらゆらストレッチ | 仰向けのまま、頭を左右に「いやいや」と振るように、ゆっくりと動かします。首の後ろの筋肉が緩むのを感じましょう。(10往復) |
手のひら返しと腕の伸び | 両腕を天井に向かって伸ばし、手のひらを交互に**内側(天井)と外側(足元)**に向けながら、肩甲骨を寄せる・広げる動きを繰り返します。肩周りの血行を促します。(10回) |
2. 背中・腰の疲れを取る
長時間座っていたことで圧迫された腰と背中を伸ばし、リセットします。
項目 | やり方 |
片膝抱え込み | 仰向けのまま、片膝を両手で抱え、胸に引き寄せます。反対の足は伸ばしてリラックス。腰の筋肉が伸びているのを感じながら20秒キープ。反対側も同様に行います。 |
寝ながら体幹ツイスト | 両腕を横に広げ、手のひらを床につけます。両膝を揃えて立てたまま、ゆっくりと息を吐きながら両膝を右側へ倒し、顔は左側へ向けます。背中と腰の深い部分が伸びるのを感じながら30秒キープ。反対側も同様に行います。 |
3. 股関節・足の付け根をゆるめる
下半身のリンパ節が集まる股関節を緩め、血流を促進します。
項目 | やり方 |
ガス抜きのポーズ(応用) | 両膝を曲げて抱え込み、胸に引き寄せます。このまま左右にゆらゆらと小さく揺れ、背中全体をマッサージします。(30秒) |
寝ながら合せきのポーズ | 仰向けのまま、両足の裏を合わせ、膝を外側に開きます。股関節周りの力が抜けて、重力で足が開くのに任せます。深呼吸を続けながら1分間キープします。 |
4. ふくらはぎ・足のむくみを流す
むくみの原因となるふくらはぎの緊張を解き、血流を改善します。
項目 | やり方 |
足首ゆらゆら回し | 仰向けのまま、両足を軽く天井に向けます。足首を力を抜いてゆっくりと左右に大きく回します。(片側10回ずつ)足先の血行を促進します。 |
ふくらはぎの振動 | 両足を天井に向け、膝を少し緩めます。そのまま両足を小刻みにブルブルと震わせ、ふくらはぎに溜まった血液を心臓へ送り返すイメージで振動させます。(30秒) |
5. 最終リラクゼーション(2分間)
すべての動きが終わったら、体を元の仰向けの姿勢に戻します。
全身の力を完全に抜き、手のひらを上に向けます。
目をつむり、体の各パーツ(つま先、ふくらはぎ、お腹、肩、顔)がベッドに沈み込んでいるイメージを持ちます。
体の一番重い部分に意識を集中し、深い呼吸を静かに続けます。
このリラックスした状態のまま、自然と眠りにつきましょう。おやすみなさい。